2009/09/25

学び手はいつも正しい

とある先生から、

"Organism is always right" という有名なスキナーのフレーズの出典をご存じでしょうか?

という質問を受けました。

『インストラクショナルデザイン』に「学び手は常に正しい」というルールが記載されていたので、お尋ねさせていただきました。

とのことでした。

『The Technology of Teaching (Skinner, 1968)』からの引用に違いないと思います。

と即答し、念のため出典のページ数を確認しようとこの本をざっと読みましたが、みつかりません。

あれ?

ネット検索しても見つからない。

"Organism is always right" は、意外にも、ユートピア小説『Walden Two』の主人公Fraizerの台詞に見つかりました(Thanks to J.S.T.)。

Skinner (1948, p. 240)To put it as bluntly as possible—the idea of having my own way. “Control” expresses it, I think. The control of human behaviour, Burris. In my early experimental days it was a frenzied, selfish desire to dominate. I remember the rage I used to feel when predictions went awry. I could have shouted at the subjects of my experiments, “Behave, damn you! Behave as you ought!” Eventually I realized that the subjects were always right. They always behaved as they should have behaved. It was I who was wrong. I had made a bad prediction.

一方、"The student is always right" は、Kellerの著名な論文 "Good-bye, teacher.... "に見つかりました。この論文は個別化教授システム(Personalized Systems of Instruction)について解説したものですが、下にあるように、「随伴性さえ整えれば学び手は学ぶのだ」と結んでいます(すんません。タイプする時間がないので画像添付します)。

Keller (1968, p. 88)

Keller1968

Skinner と Keller はハーバード大学・大学院での同級生で親友だったそうですから、「“ラットはいつも正しい”と自分たちは言ってました」の自分たちには当然スキナーも含まれているものと思われます。

それに(ちょっと言い訳がましいけど)『The Technology of Teaching (Skinner, 1968)』には、どのように随伴性を整備すれば、どのようなことが教えられるのか(もしくは教えられないのは、どのような随伴性が整備されていないからなのか)がとても広く、深く考察されています。

ですから、スキナー先生もケラー先生も、どちらも「学び手はいつも正しい」と考えていたはずですが、直接引用するなら、上述のKeller(1968)が妥当そうですね。

ちなみに、The Technology of Teachingはティーチングマシンについて書かれた本として知られていますが、実際には、思考力とか創造性とか学び方学習(learn-to-learn)とか、とても高次な“認知活動”を教える方法についても論じられていますし、学校における随伴性を逃避・回避(怒られたり、叱られたり、悪い点をとらないようにするためだけに勉強する)から、正の強化(気づきや発見や楽しさなどの好子出現によって勉強行動が強化される)へ改革すべきだと主張されています。

とても今日的なテーマですよね。

日本語で復刻版がでたらいいのに。

Keller, F. S. (1968). Good-bye, teacher....  Journal of Applied Behavior Analysis,  1, 79-89.

 ↑   ↑   ↑

PubMedで読めます

01:50 午後 インストラクショナルデザイン |

2009/09/23

The Behavior Analyst がネットで無料で読めるようになりました!

国際行動分析学会の機関誌 The Behavior Analyst のバックナンバーがネットで無料で読めるようになりました。

一覧はここから。

JABAやJEABと同じように PubMed に収録・公開されるようになったそうです。

The Behavior Analyst は国際行動分析学会の会員に配布される雑誌ですが、日本ではそもそも会員が少ないのと、機関購読している大学が少ないので、展望論文や面白い理論的な論文などが掲載されているのにもかかわらず、行動分析学研究でもあまり引用されていませんでした。

これでそんな状況も変わるかもしれませんね。

ちなみに国際行動分析学会の略称も国際のInternationalをつけて「ABAI」になってからしばらく経ちますが、この略称の読み方は統一されていないそうです。

名付け親(?)は「アバイ」と発音させたかったようですが、そのように呼称する人は少なく、「エービエーアイ」とか、これまで通り「アバ」と言っている人が多いそうです(よ)。

追記:もうじきThe Analysis of Verbal Behavior (TAVB)もPubMedで読めるようになるそうです。素晴らしい!

09:16 午前 行動分析学 |

2009/07/30

シリーズ 心理学者の仕事(1):テレビドラマの監修

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大学で心理学を学びたいとは思う人は多くても、将来、心理学で飯を食っていけるかどうか不安だし、無理じゃないの?とあきらめてる人も多いようです。

確かに心理学の専門職といえば、大学教員や公務員の特別職(心理職や福祉職)、もしくはカウンセラーくらいしか思いつかないかもしれません。狭き門というイメージは間違ってはいないでしょう。

ところが、世の中のほぼあらゆる職業で心理学が必要とされているというのもまた事実なのです。そして、おそらくそのほとんどは、いわゆるカウンセリング心理学以外の心理学であるということは、世間では意外にも知られていないと思われます。

というわけで、心理学者はこんな仕事もしてますよ〜という実態を知っていただくために、心理学者の仕事を紹介する不定期シリーズを始めます。いわば『13歳のハローワーク』の心理学編。

まずは、天海祐希&竹野内豊主演、フジテレビの人気ドラマ「BOSS」の監修から。

とはいっても、これは私ではなく、法政大学文学部心理学科の同僚、越智先生のお仕事です。犯罪心理学の専門家という立場から脚本に目を通し、リアリティチェックなどをされているそうですよ。

先日は、研究室の学生さん・大学院生さんもエキストラとしてお台場での撮影に参加しました。

越智先生は反町隆史と競演(ちょっと羨ましい  ^^)。

Boss01

大学院生、必死の爆破シーン(笑)。

Boss02

時代劇には専門家による時代考証が必要なように、リアリティを追求する犯罪心理ドラマには犯罪心理学者の考証が必要なんですね。

心理学を勉強すると、こんなこともできるようになるのです。



13歳のハローワーク 13歳のハローワーク

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09:43 午前 大学 |

2009/07/29

来週はサマースクール初級コースです!

2009

サマースクールについてはここから。すでに今年度は満員御礼(だと思います)。

2003年から始めた徳島でのサマースクール。今では特別支援教育に関わる先生方の自主的な研究会(徳島ABA研究会)が開催主体となり、徳島県内外からの参加者に初中級各2日間の研修を提供しています。

上記のグラフはスタッフ用掲示板の閲覧・更新数。夏休みに入り、ここ2週間くらいは一日平均400件くらいのアクセスがあります。

2日間の研修会を単元ごとに担当チームを決めて、教材の開発・改善、テスト、練習を重ねるのですが、チーム内・間の連絡に上記の掲示板を使ってます。

先生たちの活動には、量的にも内容的にも感動を覚えます。

グラフを見ながらウルウルするのはかなり変人的ですが仕方ないですね。

ちなみに下はサマースクール参加者の人たちの事前学習教材へのアクセス記録です。こちらも当日に向けてスキャロップ状態に突入中。

2009_2

今年は事前学習の遂行をサポートするためにプロンプトメールを送っています。サマースクールは演習・実習中心で、全体の50%以上を目標にしています(つまり、講義は50%以下)。読んで分かることは参加者各自が自分の時間を使って勉強することにして、サマースクールでは、皆で集まって、体や頭を動かさないと学べないことを優先しているためです。

参加者の方々、スタッフの皆さん、徳島でお会いできるのを楽しみにしています。

12:06 午後 特別支援教育 |

触覚による刺激性制御:マウスの場合

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行動分析学版ナニコレ珍百景か?

七年以上使っている Logitech の MouseMan Traveler (写真右側)がとうとう挙動不審になってきたので、WindowsPCにつなげて使っていたマウス(写真左側;特に思い入れのないElecomのマウス)をMacにつなげた。

ちなみに、うちでは机の上にiMacとサブディスプレイを置き、通常はサブディスプレイをiMacのセカンダリーモニターとして使い、どうしてもWindowsを使わなくてはらないときにのみサブディスプレイにWindowsの画面を出力している。キーボードはどちらも同じHHKBLite2をつなげている。

さて、このような状況のもと、来週末ノルウェー・オスロで開催される第5回国際行動分析学会で発表するポスターを作成していたら、PowerPointの操作がおかしい。

あれ?と思ったら、コピペに使うショートカットキーに誤反応が連発していた。

たとえば、MacならコピーはAppleキー+「c」で、WindowsだとControlキー+「c」なわけだが、どうにもこうにもControlキー+「c」を押してしまう。ペーストやカットも同じ。

画面はそもまま(iMacとサブモニター)、キーボードもそのままなのに、マウスが変わっただけで、キー操作が影響を受けた。

しかもマウスは右手で操作していて、ほぼ見ていないから(視角には入っているかもしれないが)、触覚の変化が原因である。問題のショートカットキーの操作は左手であるという点も脳に興味がある人たちには面白い(かも)。

右手の触覚がこれまでWindows操作のときに弁別刺激となっていた刺激に変化したことで、左手の操作がWindows系に制御されたことになる。

触覚による刺激性制御の例として覚え書きしておこうっと。

11:47 午前 行動分析学 |

2009/07/28

『誰が電気自動車を殺したか?』

プリウス、インサイトのハイブリットカーに続き、三菱からi-MiEV(アイ・ミーブ)、ダイハツからプラグインステラが発売された。デリカワゴン、パジェロミニ、エアトレックと乗り継いできた三菱ファンとしては、アイ・ミーブを弾みにして得意の四駆・SUVをすべて電気自動車化し、最終的には電気自動車版パジェロでパリダカにカムバックして欲しいところ。

実はもう10年近く前に電気自動車がデビューしていたことを覚えている人は少ないだろう。自分もこのドキュメンタリー映画を観るまで忘れてた(観たら、あ、そういえばと思い出しました)。しかもトヨタやホンダだけではなく、アメリカが国をあげて再建しようとしているGMからも発売されていたのだ。

一度は発売され、実用化されていた電気自動車がどうして普及しなかったのか、また普及しなかったどころか購入済みの電気自動車がすべて回収され、廃棄されたり、ユーザーの目や手の届かないところに隠されたのか、まさに“誰が電気自動車を殺したのか?”が、淡々と事実関係を明らかにすることで語られていく。

それは、電気自動車が普及すると、その他の、もっと利益率の高い車で商売ができなくなる自動車会社から議員のロビー活動だったり、議員としては政治献金を受けている支援者からのプレッシャーだったり、電気自動車の相対的な優位性を低めるための石油業界による原油価格のコントロールだったりする。

電気自動車にまつわる人、企業、組織、政府の行動や活動の(メタ)随伴性という視点から観ると、とても面白いと思います。

お勧めです。


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02:28 午後 政治 |

2009/07/26

はっと りひろしに はっしんちゅう

Julius

入院中はノートPCでキーボード入力するのもはばかられたので(医者に疲れる姿勢は避けなさいとキツく言われたので)、Macで音声入力するプログラムをインストールしてみた。

juliusというオープンソースの音声認識システム。インストールの方法はここを参照(ただし、XCodeという開発環境が必要)。

結果は上の通り。

「おはよう」は正しく認識。素晴らしい!

「今日は暑いです」は「あ」抜け。 惜しい〜と思ったら、なぜか「胸部は、次です」に落ち着いてしまった。

「もうすぐ夏休みですね」は「もうすぐ」を正しく認識した後、沈黙。

「バスガス爆発」は「パスタ スタック 発」に。なんとなく語感はあってるけど...

「隣の客はよく柿食う客だ」は「何を客は、又、八一百だ」から「の利用客は、四、八、百だ」に。

その後、何も言ってないのに、なぜか「必死に」を連発(廊下のノイズを拾ったのだろうか?)。

唐突な挙動に笑ってしまったら、その笑い声を「何では」と認識。

最後にiPhoneのTVコマーシャルで流れている「はっとりさんに電話」を試したら、「番組前に電話」。再度チャレンジしたら「頭さんに電話」でした。

あ〜、笑えた。

iPhoneの音声認識エンジンはこれより性能が良さそうだけど、TVで宣伝するほどではないような気もする。

「はっと りひろしに はっしんちゅう」だと、ほんとうに実用レベルまで達しているんだろうか?と疑ってしまう。

それとも、これも、興味を惹き付けるための戦略だろうか。

01:54 午後 Mac & Blog |

2009/07/13

退院しました。

ご心配をおかけしました。

病院にはPCや論文や資料をごっそり持ち込みましたが、医者から「ここでしっかり休まないと、後々、神経痛として後遺症が残りますよ!」「休むことが治療です」と強く諭され、大人しく休んでおりました。

何もしないというのはさすがに無理だったので、ずっとDVDを観てました(“The West Wing”(邦題『ザ・ホワイトハウス』など)。

1週間なんて、あっという間ですね。

後頭部のブツブツはほとんどなくなりました。まだ若干痛みが残っていますが、肩こりのような痛みです。ただ、1週間も休んでいたのに疲労感はとれません。まぁ、歳もトシだし、十代のときのように、疲れてても12時間寝て起きたら体が浮くように感じるくらい元気になるなんてことはもうないわけですよね。

入院中、これまで撮り溜めしていたテレビ番組も観ました。なかでも5/31に放送された「心のソナタ」(テレビ朝日)の「人はなぜ疲れるのか?」は、どうしてこれを前もって観ていなかったんだろう?と後悔させる内容でした。

番組では「疲労度」を測定するチェックリストを公開していました。「身体的疲労度」と「精神的疲労度」をそれぞれ10項目で自己評価します。各項目を、全 くない-0、少しある-1、まあまあある-2、かなりある-3、非常に強い-4、で評定します。素点の合計点で判定します。心理学の尺度構成の考え方から すると「え?」と思うような測定法ですが、まあそれはおいておきましょう。

身体的疲労度チェック (1) 微熱がある
(2) 疲れた感じ、だるい感じがある
(3) 一晩寝ても疲れがとれない
(4) ちょっとした運動や作業でもすごく疲れる
(5) 筋肉痛がある
(6)このごろ体に力が入らない
(7) リンパ節が腫れている
(8) 頭痛、頭が重苦しい
(9) のどの痛みがある
(10) 関節が痛む

精神的疲労度チェック (1) よく眠れない
(2) ゆうつな気分になる
(3) 自分の体調に不安がある
(4) 働く意欲がおきない
(5) ちょっとした事が思い出せない
(6)まぶしくて目がくらむことがある
(7) ぼーっとする事がある
(8) 思考力が低下している
(9) 集中力が低下している
(10) どうしても寝すぎてしまう

総合的な疲労度の判定(素点の合計点)

ゾーン 男性 女性
安 全 0-16 0-19
要注意 17-22 20-28
危 険 23以上 29以上

入院前の自分の状況を思い出して採点すると、とんでもない危険ゾーンでした(総合得点41)。

さらに番組では東京慈恵医科大学の近藤一博教授らが、自覚している疲労度(主観的な測定)と実際の(医学・生理学的な意味での)疲労度が食い違うことがあるとし、疲労度を客観的に測定する方法が研究・開発中であると報告していました。

そしてそのために現在注目されているのがHHV-6というヒトヘルペスだそうです。元々脳内に潜伏するこのウイルスは、宿主が疲労し、生命反応に危険信号が点灯すると、他の宿主に乗り換えようとして唾液を通して逃げ出すらしいです。

実は今回、入院する2週間くらい前、口唇ヘルペスの兆候があったのです。毎年、夏に疲れるとでてきて痛いので、今年はアクチビアという軟膏を使ってみました。そしたら見事に収まったのでヨシヨシと思っていたのです。

アクチビアはヘルペスが唇に感染するのを防ぎ、増殖を抑えることはしても、そもそも脳内からウイルスが逃げてくる状況を変えるわけではないんですね(あたまりまえだけど)。あくまで対処法なんですね。

あの段階で休み時間をマネジメントしていれば、今回の入院は回避できたかもしれません。

とはいえ、口唇ヘルペスを手がかりにするというのも無謀な話。近藤先生によれば、現在、唾液中のHHV-6の量を計測する簡易キットが開発されているところだそうです(欲しい!)。そんなキットがコンビニで入手できるようになるまでは、主観的な「疲労度」に頼らず、計画的に休み時間をマネジメントすることにします。

10:22 午前 雑記 |

2009/07/09

月曜から入院してます。

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後頭部にブツブツができて痒くなり、あげくの果てに頭痛までしてきたので、きっとヘンな外来生物に刺されたに違いない、でもダニだったら恥ずかしいなと思いながら皮膚科を受診したら、女医さんに「帯状疱疹です。すぐに入院して下さい」と言われました。

帯状疱疹とは、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウィルスが体のどこか(神経節)に潜んでいて、それが過労、体力低下、老化、病気などによって、抵抗力が落ちたときに息をふきかえす病気だそうです。

確かにこのところ、土日も仕事。平日も9-19時まで仕事した後にテニスを22時までやって、そのあと1:00に寝るまでまた仕事をする、なんて日々が続いていました。疲労感はそれほどでもなかったのですが(これまでにはもっと疲れを自覚していた時期もあったので)、睡眠時間が減ったことと(通常は7時間が5−6時間)、なかなか認めたくないことですが、加齢によって抵抗力が落ちているってことでしょうね。

帯状疱疹は激しい痛みに襲われることも多く、治ってからも神経痛として痛みが残るケースが多いそうです。そうならないようにするためには、早期発見して、安静にし、抗ウィルス薬や鎮痛薬などを適用することが効果的だそうです。自分の場合、最初は頭痛がありましたが、今は薬のせいか、ほとんどおさまってます。

元々は水ぼうそうのウィルスなので、接触による感染の危険もあるということで仕事は休まざるを得ませんでした(今の若い人には子どもの頃に水ぼうそうをやっていない人も多いそうですので)。自宅療養ならPCなどで仕事ができるかなと思ったのですが、薬は内服よりも24時間の点滴の方が効くこと。なにより、ストレスを減らすことが大事なので、長く神経痛に苦しみたくないなら仕事も控えるようにと、医師から優しく脅されました(笑)。

週末は日本行動分析学会の年次大会もあり、授業も前期後半で、各種プロジェクトも進行中であり、本来なら休めるような状態ではないのですが、仕方ありません。年次大会のため、都議会選挙は日曜に期日前投票を済ませておけたのは逆にラッキーでした。

入院前に一度帰宅させてもらい、関係各位の皆さまに、お詫び、お願いなどのメールを打って、それでもノートPCや本や論文をスーツケースにぎゅうぎゅうに詰め込んで、いざ入院しました。

とりあえず少し落ち着いたのでブログを更新しておきます。

すでにお見舞いのメールを下さった皆さま、ありがとうございます。返事はできませんが、心から感謝しています。

入院は1週間から10日と言われています。その間、ゆっくりと静養し、後遺症もなく、しっかりと回復するのが今の私の目標です。

お見舞いのメールをいただくと、返事をしたくなる誘惑、もしくは返事をしないことによるちょっとした罪悪感を感じますので、そっとしておいていただければ幸いです。

五体満足で、生命に関わる危険もほとんどなく、頭も心も健康のまま入院生活を体験できていることは、ある意味で幸運です。上の写真はラウンジからの眺望です。毎朝、コーヒーを飲みながらここで新聞を読んでます。まるで優雅な隠居生活です。ただ、下の写真のように腕はずっと点滴につながれてますから、むしろ幽閉生活に近いかもしれませんが。

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せっかくなので、この機会を使って、入院生活を快適に送るためのコツをつかんでおこうと思います。なにしろ人生初の入院なので、いろいろと発見があります。次に入院するときにはこんな健康な状態(?)ではないでしょうから、そのときに活かせるよう学んでおこうと思います。

病室に持ち込んだPCはDVDを観るのに使い、本も仕事以外のものに限定して、しばらくはお休みモードに入ることにしました。このさい、一番苦手な《休む》に挑戦してみます。

ちなみに前回の「私はこれでタバコをやめました」は1週間くらい前に書いて公開予定日を設定していた記事です(記事を書き溜めたときにはこういう手を使っています)。あれ?と思われた方もいらしたようですが、入院中に書く記事はこれが最初で最後ですのでご心配なく。

10:51 午前 雑記 |

2009/07/06

私はこれでタバコをやめました。

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世界禁煙デー」という日があるそうです。WHOが定めた日ということで(5/31)、今年は各国政府がメーカーに対して、黒ずんだ肺や黄ばんだ歯の写真などをタバコの箱に印刷するように要請したそうです。

いわゆる嫌悪療法ですね。

ちなみに自分は学生時代から28歳くらいまで、とてもヘビィなスモーカーでした。一日2箱ペースで吸っていたこともあったし、貧乏だったので、ピースとかゴールデンバットにお世話になっていたこともありました。

タバコを止めるきっかけは京成立石に住んでいた頃。中川の堤防沿いコースをジョギングしているときに胸が苦しくなって走れなくなってしまったんですね。これはいかんと奮起一発。

禁煙の失敗と再チャレンジを何回か繰り返し、最後に効いたのは嫌悪イメージ法。

タバコが吸いたい!と思うたびに(英語ではurgeといいますが、まさに“あぁ〜じぃ”という焦燥感)、満員電車で横にきて、ぎゅうぎゅう押してくる、スダレ髪で太って汗だくでフケだらけで体臭がきついおじさんを連想するようにしたんです(スミマセン。そういう人に悪意があるわけではありません)。

当時は京成電鉄で渋谷まで通っていたんですが、こういう人は決して少なくなかったので、連想するのは難しくありませんでした。しかも、こういう人に限って電車を降りた瞬間にタバコに火をつけるというマナーの悪さも兼ね備えていたおかげで、嫌悪感は増すばかり。

タバコと黒ずんだ肺の写真を物理的に近接させるだけでなく、自分が喫煙している姿と嫌悪刺激とを重ね合わせてイメージするという手続きが成功の一因かも。

それと、タバコを止めた途端に(というのは記憶の歪みで、おそらくは数週間後に)、ジョギングが楽になって、音楽を聞きながら楽しく走れるようになってきたというのも促進要因だったに違いありません。

ところで、「世界禁煙デー」って英語では“World No Tobacco Day”。そのまんまだ。

06:35 午後 パフォーマンスマネジメント |